約 3,618,901 件
https://w.atwiki.jp/tarowa/pages/178.html
[名前]ヴァン [出典]ガン×ソード [声優]星野貴紀 [性別]男 [年齢]不明 [一人称]俺 [二人称]呼び捨て、お前 [三人称]あいつ、あの野郎 ガン×ソード本編の主人公。自らの主義を貫き通し、数々の通り名を持つ飄々としている男。 数年前に自分の花嫁であるエレナを殺した“カギ爪の男”を追って旅を続けている。 長身痩躯だが猫背で常に黒いタキシードをまとい、リング付きの黒いテンガロンハットをかぶっている。 腰の武器は一見銃のように見えるが巨大な蛮刀である。それを使い自らのヨロイ「ダン」を召還する。 自分の中に「戦う理由が無い」とどれだけ周囲に頼まれても動かないが、いったん理由ができると強敵が相手でも戦う。 味覚音痴で、すごく甘い、すごく辛い、といった極端な味を好む。飲み物はミルクが好物。 アルコールにはめっぽう弱く、酔うと倒れて翌日まで使い物にならない。 なぜか女性の名前を覚えることが出来ない。 金がないためか流れ者だったからか、ちゃんとした宿に泊まることより野宿を好む。 亀が苦手であり、童貞。 [能力] 生身の戦闘時には超人的な身体能力を発揮し、銃弾を見切るなどは余裕。 能力というより制約として、最長で一週間ほどヨロイに乗らずにいると生命維持ができないというものがある。 [性格] いつも眠たそうにボーッとしただらしのない風貌をしている上、デリカシーがない。 見た目の若さに反して行動には若々しさがみられない。 生みの親も知れない天涯孤独の身であり、子供の頃から飢えた獣のように扱われて生きてきた。 その生い立ち故か、数々の奇行をあちこちで繰り広げている。 言葉づかいも粗暴だが、ときどき変なタイミングで敬語を混ぜて使う。 以下、多ジャンルバトルロワイアルにおけるネタバレを含む +開示する ヴァンの本ロワにおける動向 登場話 035 060 077 084a 104a 104b 121 128 136 143 150a 150c 156a 156b 156c 156d 157 158 160a 160b 160c 160d 160e 160f 162a 162b 164a 164b 165a 165b 168a 168b 170b 170c 173a 173b 173c 173d 173e 173f 登場話数 20 スタンス 対主催 初期支給品 薄刃乃太刀@るろうに剣心、菊一文字則宗@るろうに剣心、調味料一式@ガン×ソード キャラとの関係 キャラ名 状態 呼び方 二人称 関係・認識 関係話 レイ・ラングレン 中立 お前 同じ仇を追う相手 未遭遇 ミハエル・ギャレット 敵対 バカ兄貴 ウェンディの兄、77話から84話までF-2にて戦闘 077 084a C.C. 仲間 ■■■■ あんた 元同行者 035 060 077 084a 104a 104b 121 128 136 143 150a 150c 156a 156b 156c 156d 157 158 160a 160b 160c 160d 160e 160f 162a 162b 竜宮レナ 77話から104話まで同行 077 084a 104a 104b 東條悟 敵対 東條 てめぇ 77話から84話までF-2で、104話にてF-1で戦闘 077 084a 104a 104b 雪代縁 104話にてF-1で共闘、143話にて戦闘、162話にて殺害する 104a 104b 143 162a 162b シャドームーン シャドームーンさん お前 104話にてF-1で戦闘、128話にて会話、158話にてF-8で戦闘、164話から同行、173話にて戦闘、殺害される 104a 104b 128 158 160a 160b 160c 160d 160e 160f 164a 164b 165a 165b 168a 168b 170b 173a 173b 173c 173d 173e 173f 蒼嶋駿朔 友好 F-1にて共闘 104a 104b 千草貴子 104a 104b 杉下右京 中立 あんた 情報交換をする 121 ルパン三世 136 城戸真司 友好 情報交換をする、同行者 150a 150c 156a 156b 156c 156d 157 158 160a 160b 160c 160d 160e 翠星石 友好→敵対→友好 情報交換をする、163話まで同行、168話にて戦闘 150a 150c 156a 156b 156c 156d 157 158 160a 160b 160c 160d 160e 160f 168a 168b 170b 173a 173b 173c 173d 173e 173f ストレイト・クーガー 友好 情報交換をする、150話から157話まで同行、164話にて合流 150a 150c 156a 156b 156c 156d 157 164a 164b 165a 165b 173a 173b 173c 173d 173e 173f 志々雄真実 中立→敵対 情報交換をする、164話にて戦闘 150a 150c 164a 173a 173b 173c 173d 173e 173f 三村信史 情報交換をする 150a 150c L 友好 情報交換をする、156話から157話まで同行 156a 156b 156c 156d 157 上田次郎 情報交換をする、同行者 156a 156b 156c 156d 157 158 160a 160b 160c 160d 160e 160f 162a 162b 164a 164b 165a 165b 168a 168b 170b 水銀燈 情報交換をする、156話から157話まで同行 156a 156b 156c 156d 157 後藤 敵対 G-8総合病院にて襲撃される 157 狭間偉出夫 中立→友好 F-8にて接触、164話から同行 160c 160d 160e 160f 164a 164b 165a 165b 168a 168b 170b 北岡秀一 F-8にて接触、164話にて一時同行 160d 160e 160f 164a 164b 170b 173a 173b 173c 173d 173e 173f ジェレミア・ゴットバルト 160d 160e 160f 164a 164b 柊つかさ 160d 160e 160f 164a 164b 170b 173a 173b 173c 173d 173e 173f 薔薇水晶 敵対 F-8にて戦闘 164a 170b V.V. 殺害する 170c 踏破地域 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 A B C D E F G H I J ??? F-1小屋→F-2西部→G-1道→F-1→H-1砂浜→H-2ホテル→G-1道→F-1小屋→E-1分岐点前→F-6市街地→F-7民家→F-7東→F-8市街地→G-8総合病院→G-8総合病院付近→F-8小病院→F-8市街地→F-10沿岸部→???
https://w.atwiki.jp/fullgenre/pages/175.html
[名前]銭形警部 [出展]ルパン三世 [声優]納谷悟朗 [性別]男 [年齢]1935年12月25日生まれ [本名]銭形幸一 [一人称]わし [二人称]お前、あんた、あなた、貴様 [三人称]あいつ ルパン三世 の逮捕を悲願とする警視庁の警部で銭形平次の6代目(7代目だったり9代目だったりするときもある)。 後に国際刑事警察機構(ICPO)にルパン専任捜査官として出向。 年齢はルパンより年上であり、彼からは「とっつぁん」と呼ばれている。 ベージュのバーバリー製トレンチコートと同色のソフト帽を主に着用。 先祖代々伝わる十手を大事な宝物としており、常に所持している。 失敗が続いている印象があるが、実際にはルパンを捕まえることに成功した事例も多々ある。 愛用の銃はコルトM1911A1ガバメント。相当のヘビースモーカーである。 [能力] 一般的にあまり優秀でないイメージがあるが、それはルパンたちの能力が相対的に見て高過ぎるためであって決して無能というわけではない。 交響曲の指揮や航空機の操縦もできるようで、米軍のF-15戦闘機(複座型)を操縦したこともある。 格闘術にも長けており、スラム街で集団に襲われた際にたった一人で返り討ちにしている。 もしルパンファミリーのそれぞれ個々がまともに勝負すれば、誰も銭形には敵わないとさえ言われている。 現にルパン、次元大介、石川五ェ門と1対1での勝負では3人に勝っている。 手錠を使った生け捕り術の達人でもあり、次元や五ェ門をいとも簡単に木の枝に吊したことがある。 また、射撃に関してもルパンによってヘリコプターで持ち去られようとする巨大金庫を吊るしていた電磁アンカーのケーブルをかなりの遠距離から一撃で切断したり、黒幕との一騎撃ちで勝利するなど相当な腕前であることが窺い知れる。 強力な45ACPの反動をものともせずに片手で撃つ腕力・握力(特技でもある)を誇る。 [性格] 正義感が強く、悪を憎む性格。 故に犯罪者であるルパンの逮捕の執念は強いが、次第にルパン逮捕という考えは銭形にとってある種の本能とも呼べる物になっている。 以下、多ジャンルバトルロワイアルにおけるネタバレを含む + 開示する 銭形警部の本ロワにおける動向 初登場話 009 月の光に映る影 登場話数 1 スタンス 対主催 死亡話 009 月の光に映る影 キャラとの関係 キャラ名 状態 呼び方 二人称 関係・認識 初遭遇話 ルパン三世 敵対 ルパン 貴様 宿敵 未遭遇 次元大介 敵対 次元 ルパンの仲間 未遭遇 石川五ェ門 敵対 五ェ門 ルパンの仲間 未遭遇 シャドームーン 敵対 お前 殺害される 009 月の光に映る影 踏破地域 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 A ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ B ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ C ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ D ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ E ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ F ■ ■ ■ ■ ■ ■ □ ■ ■ ■ G ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ H ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ I ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ J ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ F-7図書館
https://w.atwiki.jp/tarowa/pages/86.html
[名前]竜宮 レナ [出典]ひぐらしのなく頃に [声優]中原麻衣 [性別]女 [年齢]学生 [一人称]レナ、私 [二人称]○○くん、○○ちゃん、○○さん [三人称]あの人、あいつ 本名は「礼奈(れいな)」なのだが、雛見沢に帰ってからは「レナ」と自称し友達や他人にもそう呼ばせている。 鬼隠し編のヒロインであり作品のメインヒロイン。また、罪滅し編の主人公。身長は159cm。血液型はO型。 前原圭一と同い年の7月22日生まれで同級生。髪の色はオレンジでショートボブ。青い目をしている。 制服はかつて茨城の学校に在学していた際に使用していたものを使用。私服は白色を基調としたワンピースで、胸元と腰に紫のリボンをつけており白の帽子をかぶっている。 口癖が非常に特徴的で「はう〜」「かぁいいよ〜」「お持ち帰りぃ〜」など多数。 魅音は自他共に認める親友であり(綿流し編)、彼女を傷つけるような言動は圭一であっても容赦しない。 圭一への恋心はデートの誘いを受けたりキスするシーンもあるなど隠そうともしていないが、仲間に遠慮しているときには決して見せない。 因みにメインヒロインだが影が薄い。 [能力] 原作・アニメともにいかにも能力がありそうに見えるが実は一般人である。 容赦の無い性格で、罪滅し編で躊躇無く大の大人二人を惨殺している。敵ならば殺人への躊躇といった物は無い。 判断力・観察力・直感に優れ、警察の重鎮大石も認める推理で「名探偵」の異名を得る。 洞察力にも優れ、嘘を見抜くことにかけては天才的なセンスを持つ。 ギャグ描写で出現するレナのパンチは肉眼で軌道が見えない程高速で、威力は相手を一撃でKOするほど 。 ついでに家事全般も万能である。 可愛いものを見つけて「かぁいいモード」と呼ばれる超人状態と化すと物理法則無視の無敵の攻撃力を誇り、大小関わらず手当たり次第に「お持ち帰り」してしまう悪癖がある。 その対象は北条沙都子や古手梨花らクラスメイトに留まらず、果ては粗大ゴミまで多岐に渡る。 それ故にダム工事現場跡地の粗大ゴミ置き場(不法投棄場所)は彼女にとって宝の山である。 また一撃必殺の視えないパンチ「れなぱん」をツッコミに使用すると、武術に長けている魅音ですら避けられない。 こうやって特記事項をまとめてみると唯の完璧超人。 [性格] 転校してきたばかりの圭一の面倒を見たりと、献身的な性格で無自覚な善意の塊。 奥手な面もあり、圭一と園崎魅音には格好のからかいの対象にされている。 性格的に圭一とはいい意味で対称的。普段はぽけ〜っとしているが、時には並々ならぬ実力を見せる。 「〜かな?かな?」「〜だよ?だよ?」など、語尾を繰り返す特徴的な話し方をする。 普段のほわ〜っとした少女としての部分と、沈着冷静でリアリストな大人の女性としての部分をあわせ持つ。 部活メンバーの中では精神的には最も大人である。また鬼隠し編で圭一の疑心暗鬼を呼ぶことにもなったが、普段は優しくて大人しいだけに怒ると別人のように凄まじく怖い。 皆殺し編以降は「クラスのお母さん」と言われ、みんなの世話や揉め事を仲裁し、困難な状況を冷静に分析して圭一たちに穏便な善処策を提案する「青い炎」と呼ばれる役目が中心になってくる。 以下、多ジャンルバトルロワイアルにおけるネタバレを含む + 開示する 竜宮レナの本ロワにおける動向 登場話 025 055 077 084a 104a 104b 112 138a 138b 139 147a 150b 150c 155 159a 159b 159c 登場話数 12 スタンス 対主催→危険対主催→対主催 初期支給品 インスタントカメラ@現実(数枚消費)、サタンサーベル@仮面ライダーBLACK、空飛ぶホウキ@ヴィオラートのアトリエ キャラとの関係 キャラ名 状態 呼び方 二人称 関係・認識 関係話 前原圭一 仲間 圭一くん 部活メンバー 未遭遇 園崎魅音 魅ぃちゃん 部活メンバー 未遭遇 北条沙都子 沙都子ちゃん 部活メンバー 未遭遇 北条悟史 悟史くん 力になりたい 未遭遇 園崎詩音 詩ぃちゃん 魅音の双子の妹、F-9にて戦闘 138a 138b 真紅 真紅ちゃん かぁいい、55話まで同行 025 055 後藤 敵対 後藤さん 貴方 襲撃される 055 C.C. 警戒→仲間 C.C.さん 104話まで同行 077 084a 104a 104b ヴァン ヴァンさん 104話まで同行 077 084a 104a 104b ミハエル・ギャレット 敵対 77話から84話までF-2にて戦闘 077 084a 東條悟 77話から84話までF-2にて、104話にてF-1で戦闘 077 084a 104a 104b 雪代縁 F-1にて共闘、G-10にて戦闘 104a 104b 159a 159b 159c シャドームーン F-1にて戦闘 104a 104b 蒼嶋駿朔 仲間 蒼嶋さん 104話から138話まで同行 104a 104b 112 138a 138b 千草貴子 友好 千草さん F-1にて共闘 104a 104b 石川五ェ門 敵対→友好 F-9にて共闘 138a 138b 北岡秀一 北岡さん 138話にてF-9で共闘、139話から150話まで同行 138a 138b 139 147a 150b 150c 155 159a 159b 159c 枢木スザク 敵対 F-9、G-10にて戦闘、殺害される 138a 138b 狭間偉出夫 友好 狭間さん 139話で協力を求める、155話で説得される 139 155 159a 159b 159c 柊つかさ 柊さん 情報交換をする、150話まで同行 139 147a 150b 150c 155 159a 159b 159c ジェレミア・ゴットバルト 情報交換をする、150話まで同行 139 147a 150b 150c 155 159a 159b 159c 鷹野三四 敵対 鷹野さん 襲撃される 150c 155 踏破地域 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 A B C D E F G H I J E-10道端の草むら→E-10北部→E-1中央部→F-2西部→G-1道→F-10遊園地付近→F-10市街地→F-9教会→G-9民家→G-9上空→G-10半壊した遊園地
https://w.atwiki.jp/fullgenre/pages/184.html
[名前]真紅 [出展]ローゼンメイデン [声優]沢城みゆき [性別]女 [年齢]不明 [一人称]私 [二人称]呼び捨て、貴方 原作のヒロイン。 「ローゼンメイデン」シリーズの第5ドールで、現在の契約者は桜田ジュン。 服装はその呼称の通りの真紅のワンピースに、ケープコートとボンネット状のヘッドドレスを着用。 髪型は背丈よりも長く先がカールした金髪のツインテール。これは時折鞭の様に使用されるが、戦闘用の武器と言うより相手が気安く触ろうとしたりプライドを傷つけられた時に罰やしつけとして多く使われる。 他の姉妹を倒し、そのローザミスティカを奪ってアリスになることに疑問を持っており、アリスゲームを「自分なりのやり方」で終わらせようとしていた。 好物は紅茶。淹れ方や味、作法に厳しいが自分で淹れることはなく、専らジュンやのりに淹れさせている。 鈴カステラやお煎餅等、お菓子も好きらしい。苦手な物は既知の物で、猫、暗闇、水銀燈、ラプラスの魔。 また料理も苦手。 趣味は読書とテレビ番組『くんくん探偵』の視聴。よくドイツ語で書かれた錬金術関連の本を読む。 [能力] 戦闘法は、ステッキを用いた接近戦と薔薇の花弁による遠距離攻撃や防御壁。 この花弁を人形に入れて操ったりする。 また水銀燈との戦いで顔面にパンチを打ち込み決着をつけたり、薔薇水晶の首を絞めてとどめを刺そうとしたり、他の姉妹とは違い肉弾戦に持ち込むことも多い。 戦闘以外でも、破損・焼損した物を修復する力を持つ。 [性格] 女王様気質で我侭。マナーに厳しいが契約者との絆を尊重する他、仲間への思いやりもあって桜田家に集う姉妹のリーダー的存在となっている。 常に冷静沈着で貫禄や威厳すら感じさせる言動も多い一方尊大な態度が目立ち、翠星石から「変な子」と評されている。 反面怖がりな面を見せることもあり、『くんくん探偵』を前にすると興奮して我を忘れたりジュンに度々抱っこを要求したりと、幼稚さも見せる。 以下、多ジャンルバトルロワイアルにおけるネタバレを含む + 開示する 真紅の本ロワにおける動向 初登場話 019 深夜の狂気 登場話数 3 スタンス 対主催 死亡話 055 少女と獣 キャラとの関係 キャラ名 状態 呼び方 二人称 関係・認識 初遭遇話 水銀燈 敵対 水銀燈 貴方 倒したはずの相手 未遭遇 竜宮レナ 仲間 レナ 貴方 同行者 025 二人の秘め事 翠星石 仲間 翠星石 貴方 姉妹 未遭遇 蒼星石 仲間 蒼星石 貴方 姉妹 未遭遇 後藤 敵対 後藤 貴方 殺害される 055 少女と獣 踏破地域 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 A ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ B ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ C ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ D ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ E □ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ □ F ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ G ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ H ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ I ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ J ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ E-10道端の草むら→E-10北部→E-1中央部
https://w.atwiki.jp/fullgenre/pages/58.html
[名前]由詑かなみ [出展]スクライド [声優]田村ゆかり [性別]女 [年齢]8 [一人称]私 [二人称]あなた [三人称]あの人 数年前カズマと出会い、それ以降生活を共にする少女。 [能力] アルター能力(近くにある物質を分解・再構成する能力)。 能力名は「夢(ハート・トゥ・ハーツ)」。アクセス型でアルターの形成は確認されていない。 かなみが無意識下(夢の中)で使っていた能力。他人の深層心理にアクセスし、記憶、感情、考えと同調でき、また他者に情報を伝達することも可能となっている。 遠くの人間の感情を感知する等が主な能力。後に能力が完全に開花し、意識的にも使用できるようになっている(他人の心を自由自在に読んだり自分の意思を伝えたりできる)。 能力の使用中は通常のアルター形成時と同様に虹色の発光を伴っている。 [性格] 人見知りが激しく、カズマ以外の人間には容易に心を開かない。 幼いながらもカズマに対し深い愛情を抱き、彼を思う気持ちがアルター能力へと昇華していたが、自身は勿論カズマがアルター能力者である事については知らなかった。 年齢の割にしっかりしたところがあり、無気力で仕事にも就かない(カズマの便利屋稼業を知らないため)カズマを諌め、ヘコませる事が出来る唯一の存在でもある。 カズマ以外の人間には常に敬語で接する真面目で優しい性格も手伝って、周りからは「礼儀正しいいい子」というイメージで見られている。 しかし本人にとしては心のどこかで他人と距離を取っていたらしい。 ただし後に劉鳳に心を開いた後は他人と関わる機会も増え、アルター能力を完全にコントロール可能になったこともあり、最終的にはほとんどの人間に対し心を開くことが出来るようになった。 以下、多ジャンルバトルロワイアルにおけるネタバレを含む + 開示する 由詫かなみの本ロワにおける動向 初登場話 003 上田教授のドンと来い!変身! 登場話数 5 スタンス 対主催 死亡話 キャラとの関係 キャラ名 状態 呼び方 二人称 関係・認識 初遭遇話 上田次郎 仲間 上田さん あなた 同行者 003 上田教授のドンと来い!変身! カズマ 家族 カズ君 カズ君、あなた 甲斐性なしのろくでなし。思い人 未遭遇 劉鳳 友好 劉鳳さん あなた カズマのライバル。いい人 未遭遇 ストレイト・クーガー 友好 カズマの仲間 未遭遇 橘あすか 友好 橘さん あなた カズマの仲間 未遭遇 東條悟 友好→敵対 仲間になる→裏切られる 050 男なら、ベストを尽くして強くなれ 北条沙都子 友好 沙都子ちゃん 友達 050 男なら、ベストを尽くして強くなれ ミハエル・ギャレット 友好→敵対 065 目を開けながら見たい夢がある シャドームーン 敵対 恐怖→憐れみ 065 目を開けながら見たい夢がある 亀山薫 仲間 助けられる 070 Blood bath 稲田瑞穂 仲間 同行者 070 Blood bath 前原圭一 敵対 襲撃される 093 上田次郎は二人の狂人を前に気絶する 踏破地域 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 A ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ B ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ C ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ D ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ E ■ ■ ■ ■ □ ■ ■ ■ ■ ■ F ■ ■ ■ ■ □ ■ ■ ■ ■ ■ G ■ ■ ■ ■ □ □ ■ ■ ■ ■ H ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ I ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ J ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ G-6水族館→G-5森→F-5公園→E-5山道
https://w.atwiki.jp/fullgenre/pages/214.html
漫画版バトルロワイアルの参加者の支給品の経過と消費 織田敏憲 ・ワルサーP-38(3/9)@ルパン三世 →【枢木スザク@コードギアス 反逆のルルーシュ】 ・ワルサーP-38の弾薬(11/20) →【枢木スザク@コードギアス 反逆のルルーシュ】 ・日輪の鎧@真・女神転生if... →【枢木スザク@コードギアス 反逆のルルーシュ】 ・Kフロストヅーラ@真・女神転生if... →【枢木スザク@コードギアス 反逆のルルーシュ】 桐山和雄 ・コルトパイソン(4/6)@バトルロワイアル →【D-6で一発消費】 ・コルトパイソンの弾薬(24/24) →【C-7で二発消費】 →【D-6で一発消費】 ・オルタナティブゼロのデッキ@仮面ライダー龍騎 ・不明支給品(確認済み)0~1
https://w.atwiki.jp/tarowa/pages/529.html
C'MON STRANGE POWER ◆Wv2FAxNIf. これは僕の遺書だ。 そのページは、そんな書き出しで始まっていた。 ▽ 上田次郎は銀髪の少年が遺した手紙を丁寧に折り畳み、デイパックの中ににしまい込んだ。 これからどうするか。 上田はまず、自らの置かれた状況を整理する事にする。 不思議な声が聞こえたかと思えば、気が付くとこの部屋にいた。 普段なら「うっかりうたた寝をしてしまい、その間に何者かに運ばれた」と思っていたはずだ。 しかしここまでの事を加味すると、上田の知らない世界で理論付けられた何かが起きたと考えられる。 ワープなどと言うと夢物語に近いものがあるが、過電粒子砲が実用化されている世界があるぐらいだ。 超常現象でもホラーでもオカルトでもチープなトリックでもなく、進んだ科学技術によってここまで運ばれたのだろう。 そしてワープ技術の存在を肯定するなら、首輪が無くなっている事もさほど不思議ではない。 ホラー現象とはホラに過ぎず、物理学的見地に立てば全てが解決される。 天才はこのように、ただ頭の回転が速いだけではなく柔軟な思考も兼ね備えているのである。 続けて考える――ここはどこなのか。 手紙を読んだ限り、この少年は主催者に利用されていたようだ。 薔薇水晶とは様子が違うものの、主催側の人間である事に変わりはない。 よってこの部屋はこの少年を幽閉する為にあてがわれた、主催者達がいる建物の一室だと推測出来る。 全ての元凶であるV.V.は、この建物のどこかにいるに違いない。 上田は武者震いで全身をガタガタと揺らした。 しかし幽閉というイメージとは裏腹に、扉に鍵は掛かっていなかった。 頑丈な扉の外側の南京錠は、役目を忘れたようにだらりとだらしなくぶら下がっている。 初めから掛かっていなかったのか、様子を見にきた者が死体を見てそのまま開け放して行ったのか。 詳細は分からないが、閉じ込められずに済んだ上田は運が良かったと言えるだろう。 普段の行いの良さ、人間の器というものはこういったところに表れるのだ。 とは言え部屋の外に出ていくのには躊躇いがあった。 人類の英知の結晶たる上田が死ぬ事は、人類にとって大きすぎる損失だ。 日本経済や世界情勢に悪影響を及ぼすだけでなく、他の世界にまで損害をもたらしかねない。 わざわざ危険に飛び込む事は天才としての責務を放棄するに等しいのだ。 「責任感が服を着て歩いている」とも形容される上田次郎には、そんな無謀な真似は出来ない。 ここで助けが来るまで待つのが賢い、天才にふさわしい選択と言えよう。 だがここで上田は気付く。 そもそも上田以外の者達はどうなったのか。 順当に考えれば上田とは別の場所へ運ばれたはずだが、運ばれるのを見たわけではない。 上田が神に愛された存在だからこそこうしていられるのであって、他の不運な仲間達は違うのかも知れない。 あの時、皆があのまま会場内で死んでしまった可能性は、ゼロとは言い切れなかった。 そして無事だったとしても、彼らが精神的指導者である上田を失って烏合の衆と化していないか心配だ。 決して心細くなったというわけではなく、飽くまで仲間達の精神的或いは肉体的安否が気懸かりなのである。 上田は部屋の中をうろうろと落ち着きなく歩き回る、もとい独自の運動方法によって思考を纏め直す。 数十分、熟慮に熟慮を重ねた末に、上田は部屋の外へと踏み出した。 ▽ 長過ぎる廊下を壁沿いに歩く。 より正確には壁に背を密着させ、きょろきょろとせわしなく前後の安全を確認しながら進んでいた。 天才はただ歩くだけの事であっても油断をしない。 敵など通信教育免許皆伝の空手の腕前によって撃退出来るという自信はあるものの、それで驕るような真似はせずに銃を手にしている。 長い廊下――建物自体は広いようだが、窓がないせいで閉塞感があった。 それなりに歩いているにも関わらず部屋は一つも見当たらない。 人の気配はなく、足音を控えめにしていても僅かな靴音や衣擦れの音が反響する。 知らない場所であるという事を差し引いても不気味で、馬鹿馬鹿しさに思わず自主的に居眠りを始めてしまいそうな程だった。 静寂と不気味さに支配され、上田は自分が独りである事を身に染みて感じていた。 思えば、この催しに巻き込まれてから単独行動を取るのは初めてだ。 数分ばかり一人になる事はあっても、それ以外はいつでも誰かと一緒にいた。 溢れるカリスマによって常に人々が引き寄せられ、上田を頼り、指示を求めてきていた。 出会った人々の顔を思い浮かべ、そしてその内の大半が既に亡くなっている事を思い出すのだった。 らしくない、感傷的になってしまった。 緊張ばかりでなく気分転換も必要だ。 学生時代の論文「ブルース・リー映画撮影時におけるハイキックの衝撃伝導率とベルヌーイの定理の相似性」について再考し始める。 ――それが半ばで中断されたのは、遂に新たな部屋を発見したからである。 無機質な白い扉――の下に広がる、赤い水溜まり。 すっかり見慣れる羽目になってしまったその色に、上田はその場で横になって眠りこけそうになった。 傾いだ体を何とか支え、気を取り直して改めて観察する。 鉄の臭いを発する赤黒いそれは、どう見ても血液だ。 天才でなくても嫌な予感しかしない空間。 耳をドアに当ててみるが物音もない。 散々逡巡した挙げ句、上田は銃を構えて勢い良く扉を開け放った。 血の海だった。 屍の山だった。 上田は気絶した。 ▽ 上田は十分という驚異的な速度で復帰した。 倒れた際に血が服にべったりと染みてしまい、それを見て泣きそうになりながら部屋全体に視線を遣る。 壁に二十台のコンピューターが並んだパソコンルーム。 部屋の一番奥には立派なデスクが設置され、そこにもパソコンが一台置かれていた。 床には白衣を着込んだ、パソコンと同じぐらいの数の男女の死体が転がっている。 死体は折り重なっている為、パッと見ただけでは正確な人数は分からない。 各人の体には無数の銃痕があり、それが死因となったと見て間違いないだろう。 部屋の片隅には残弾のないマシンガンがあった。 死体の中で一人だけ、白衣ではなく軍服を身につけた初老の男性がいた。 恰幅が良く、髪は禿げ上がり、傍らには血の付いたモノクルが落ちている。 白衣の者達とは違う立場にいたのかも知れないが、今は確かめる手段がなかった。 彼らは何者なのか、それを知る為にも上田はパソコンに注目した。 幸いどれも被弾する事なく無傷のまま起動しているようだ。 上田はデスクのパソコンに目を付け、椅子を引いて着席。 すると丁度手に、机上に置かれていたスティック状の機械が当たった。 USB――記憶デバイス。 目を凝らすと「Jeremiah Gottwald」という綴りが印字されている。 「うん……?」 上田に閃くものがあった。 中身は開いてみなければ分からないが、もしや参加者全員分があるのではないか。 机の上に手を這わせ、引き出しを漁り、大きい図体を縮めて机の下に潜る。 そして机の脇にあったアタッシュケースを開けてみれば、上田の読み通りUSBが整然と並んでいた。 論理的思考の勝利である。 ケースの上下の緩衝材には合わせて六十五の窪みがあった。 そのうちUSBが填められているのが五十七ヶ所、ジェレミアの分も填めれば五十八ヶ所になる。 名前をあらためていくと、ここに名がないのは上田、狭間、シャドームーン、クーガー、つかさ、北岡、ヴァンの七人。 最後まで生き残った者達という共通点はあるが、そうなると翠星石と志々雄が含まれていないのは何故か。 USBの中身を見れば分かるだろうか。 上田はマウスに触れ、パソコンのスリープモードを解除した。 真っ暗な画面から一転、はしない。 暗いままだった。 開かれていたページの背景が真っ黒だったからだ。 宵闇の如く黒い背景、血のような赤と人骨のように白の文字が踊るサイト。 上田がそれを直に見るのは初めてだが、狭間から話には聞いていた『多ジャンルバトルロワイアル』のホームページだ。 開かれているのはトップページであり、上田はメニューの一番上の『目的』の項目に目を向ける。 狭間の話では、サイト管理者のみが閲覧出来る設定だったらしい。 クリックしてもパスワード入力画面が表示されるだけだ。 「如何に私が天才であっても、ログイン用パスワードが分からなければ手の打ちようがない……」 言いつつ、試しにクリックしてみる。 長文が表示された。 「ドゥワッ!!?」 なんということか! 上田は己も知らぬ間に管理者名とパスワードを解析、入力、ログインしていたのだ! これが天才物理学者の本領発揮というものである。コワイ! 「参ったな……天才がまた伝説を打ち立ててしまっ、」 当然、そんなはずはない。 上田もすぐに少し冷静になった。 表示された内容を見て冷静にならざるを得なかったとも言える。 これは僕の遺書だ。 そのページは、そんな書き出しで始まっていた。 ▽ これは僕の遺書だ。 誰がいつこれを読んでいるのかは分からないけど、『目的』を期待してこのページを開いたのだとしたら残念だったね。 管理者にしか見えない設定にしていたけど、初めからこのページは白紙だ。 僕が気紛れに作っておいただけのページで、こうして活用しているのもただの思いつきだよ。 君は、バトルロワイアルの最中にこれを読んでいるのかな。 だとしたら随分暇なんだね……僕としては嬉しいことだけど。 もし優勝者が決まれば、きっとこの文面は自在法によって改変されてしまうからね。 或いはこのページ自体もなかったことにされてしまうかも知れない。 全てが終わる前に、参加者の誰かに読んでもらえているよう願うよ。 もう少しで第五回放送の時間だ。 進行は僕が思っていた以上に速い。 この期に及んで高みの見物をしていられるほど、僕はアルターやキングストーンを軽視していない。 全てを見届けるまでに殺されたくはないけど、残念ながら僕自身の力は微々たるものだ。 参加者と直接接触して戦いになれば、恐らく生き残れないだろう。 だから掃除をしておいた。 このバトルロワイアルの音声・映像データの収集と整理を手伝っていた彼らには死んでもらった。 残りのデータ収集はパソコンに任せておける段階に入って、彼らはもう役目を終えたからね。 そんな彼らに余計な手出しをされるわけにはいかないよ。 鷹野や薔薇水晶、それにライのような『選択』をしてくれればいいけど、彼らは少し知り過ぎていた。 特にバトレーは、C.C.やジェレミアが死んで随分憔悴していたようだし。 バトルロワイアルを台無しにしてしまうかも知れない要素として、排除することにした。 君は僕を嫌悪しているかい? でも、信じて貰えないかも知れないけど、僕自身は君たちのことが嫌いじゃなかったよ。 だからこそ僕は君たちの選択の先にあるものを見たかったんだ。 見たかった……それに例え見られなかったとしても、君たちのことをできる限り長く見ていたいと思っている。 だから、これを読んでいる君。 もし僕が死んでしまったら、どうか代わりにこの戦いを見届けておくれ。 最後の瞬間に立ち会って、六十五人の参加者の全ての選択の結果を記憶して欲しい。 無理にとは言わないよ。 そもそもどうしても誰かにこれを伝えたいなら、僕だってもっと確実な方法を取ってる。 別に誰にも読んでもらえないならそれでいいんだ。 君だって死んでしまうかも知れないんだから。 或いは優勝して、他の六十四人の存在を忘れてしまうかも知れないんだから。 それでも……僕は、これが無駄だとは思わない。 僕やラプラスが見る為に開いた殺し合いが、僕やラプラスに見えないところで終わったとしても、きっと無駄ではない。 だから誰かに見届けてもらいたい、きっと意味があるはずだから。 バトルロワイアルが始まった頃の僕はそう考えていなかったけど、少なくとも今の僕はそう思っているんだ。 僕も少しだけ、君たちに感化されてしまったのかも知れない。 君の、君たちの幸運を祈っているよ……僕なりにね。 ▽ 読み終わった。 時折不可解な単語や文が出てきたものの、おおよその事情は察する事が出来た。 履歴を見てみると、更新時間はページに記されていた通り第五回放送前――六時前だった。 V.V.はここにいた者達を殺害した後、このパソコンからログインして白紙だった『目的』のページを編集。 そしてログアウトせず、ログイン状態を保持したままこの場を離れたようだ。 たまたま上田がこの部屋を訪れ、このパソコンから接続したから読めた遺書。 「誰にも読んでもらえないならそれでいい」というのは本心なのだろう。 パソコンをつけただけで思わぬ収穫を得たが、USBの中身はまだ分かっていない。 上田は試しにジェレミアのUSBを挿してみる事にする。 他のUSBでも良かったのだが、ケースにきっちりと収まったものを抜くのは気が引けたのだ。 フォルダを開くと十五個の音声ファイルが入っていた。 ファイル名は「0~2時」「2~4時」といった風に並んでいる。 「0~2時」のファイルを開いて再生を開始――するが、数分経っても何も聞こえてこない。 パソコン本体のスピーカー音量を上げつつ、スクロールバーを動かして先へ進んでみる。 『それほどでも……ただの超天才マジシャンですよ』 聞き慣れてしまっていた声に、椅子から転がり落ちそうになった。 まさかこの声をこのタイミングで聞く事になるとは思っていなかったという驚き。 胸が貧しく卑しい女の自惚れた台詞への呆れ。 上田は結局再会出来なかったが、山田奈緒子は殺し合いの場に放り込まれても山田奈緒子のままであったらしい。 この台詞の前後を改めて聞いてみると、どうやらジェレミアとの会話中にこれを言い放ったようだ。 ジェレミアの声は大きく、奈緒子の声は少し小さく聞こえた。 恐らくこの音声が、首輪の中の盗聴器に録音されていたものだからだ。 首輪からの盗聴の可能性は、三村信史という少年の情報がクーガーらを経由して上田の耳にも入っていた。 六十五のUSB全てにこうした会話が保存されているのだろう。 これで志々雄と翠星石のUSBが既にケースに収められていた理由も分かる。 上田が聞いた話では、この二人は総合病院で一早く首輪を解除していたはずだ。 つまり死亡するか首輪が解除されるか――首輪の機能が停止した者のUSBから順にケースに入れられていたのだ。 ジェレミアのUSBだけ机の上にあったのも、何ら不思議な事はない。 ジェレミアの死は第五回放送前。 このデスクの所有者がジェレミアのUSBをケースにしまおうしたタイミングで、V.V.が凶行に走ったと考えればいい。 冴え渡る推理。 勿論USBを開く前から天才上田次郎は全てを察していたわけだが、これで上田の考えの正しさが証明されたのだ。 褒め称えてくれる人間がこの場に一人もいないのがとても残念だった。 上田が席を立って他のパソコンを調べてみると、残る七人のUSBも見付かった。 首輪が壊れたのか対象が死亡したのかの区別はつかないものの、音声データの保存は既に終わっていた。 上田はUSBを全て抜き、ケースの窪みに慎重に填めていく。 その途中で幾つかの外付けハードディスクを発見した。 こちらには会場中に仕掛けられた監視カメラの映像ファイルが入っているようで、USBと同じく保存は終了している。 上田はUSBを収めたアタッシュケースと共に、それらのハードディスクを自分のデイパックに放り込んだ。 更にデスクに戻り『多ジャンルバトルロワイアル』のホームページの中を巡る。 管理者としてログインしている間なら、他にも新しい情報が得られるのではないかと考えたのだ。 パソコンは上田が知るものより数段上のスペックではあったが、天才の順応速度は目覚ましい。 クリックとブラウザバックを繰り返し、奮闘しているうちに外部サイトと繋がる――どうやらバックアップサポートを行うサイトのようだ。 ホームページ内の文章を全てテキストファイルとして保存出来るらしい。 上田は慌てて机の中を漁り、表面に何も書かれていないUSBをパソコンに接続した。 幸い新品のようで、中は空っぽだ。 ダウンロード先としてこのUSBを選び、保存。 画像のバックアップまでは取れないようなので、詳細プロフィールに貼られた写真は全て手作業で同じUSB内に保存する。 これで参加者の動向や詳細な経歴も手に入れる事が出来た。 上田はその後も暫くデスクのパソコンに触れ、一応他のパソコンからも操作してみたが、大きな収穫はなかった。 そしてこれ以上血の臭いにむせ返りそうになる部屋に居続ける気にはならず、ここを離れる決意をする。 部屋を出る前に、上田は二十人の死体を移動させた。 幸い死後硬直は始まっていなかったので、一人ずつ仰向けに横たわらせて胸の前で手を組ませる。 そして全員を並べ終えると額の汗を拭い、手を合わせて深々と腰を折った。 上田はジェレミアのUSBの音声ファイルを他にも幾つか開いてみていた。 そこではアイゼルも交えて三人で会話しており、三人共緊張しながらもそれなりに楽しんでいるように聞こえた。 上田も思い返してみれば、例えば沙都子やかなみにフライングボードの乗り方や原理を講義して感謝された時は確かに楽しかった。 この催しでは多くの悲劇が生まれ、五十人以上の死者を出す最悪の結果となったが、しかしそれだけではなかったはずなのだ。 これらのUSBには、こうした「ただの殺し合いではなかった瞬間」が散りばめられている。 一緒に会話したり、食事をしたり、そうしたささいなやり取りも全て収められているのだ。 この部屋で死んでいるのは殺し合いに荷担した者達、そう思えば恨んで然るべきなのかも知れない。 しかし彼らが丁寧に保存作業を行っていたお陰で、上田は記憶デバイスを手にする事が出来た。 その事を、やはり感謝せねばならないと思った。 如何に天才と言えど一人で生きているわけではなく、他者への感謝を忘れるようでは真の天才とは呼べまい。 そしてUSBの入ったデイパックを胸の高さまで持ち上げ、語りかける。 「これらは私が責任をもって持ち帰る。 安心するといい」 上田が会場で多くの出会いを経験したとは言え、中には会話をする間もなく別れてしまった者やそもそも出会えなかった者もいる。 しかしこれらの情報があれば、知る事が出来る。 この殺し合いに関わらなかった者達にも伝える事が出来る。 彼らの人となりを、彼らの生きた証を残す事が出来る。 ――或いは優勝して、他の六十四人の存在を忘れてしまうかも知れないんだから。 V.V.はそんな事を書いていたが、上田に言わせてみればくだらない話だった。 例え上田がこのまま誰とも再会出来ず、たった一人で生還する事になってしまったとしても、忘れるはずがない。 誰よりも優れ秀でた脳を持った上田が、あんなにも濃い個性をした者達をどうして忘れられるというのか。 「YOU達もそう思うだろう? ハッハッハ」 わざとらしく笑い、拳を天井に向かって突き上げて高らかに宣言する。 どーんと来ーい。 誰も応えてくれない呼び掛けはやはり虚しかった。 冷ややかな視線でも、無いよりずっといい。 早く誰かと合流しようと思った。 【二日目/午前/???(パソコンルーム)】 【上田次郎@TRICK(実写)】 [装備]ニンテンドーDS型探知機、レイ・ラングレンの銃@ガン×ソード [支給品]支給品一式×4(水を一本紛失)、富竹のポラロイド@ひぐらしのなく頃に、デスノート(偽物)@DEATH NOTE、予備マガジン3本(45発)、 雛見沢症候群治療薬C120@ひぐらしのなく頃に、情報が記されたメモ、浅倉のデイパックから散乱した確認済み支給品(0~2)、 上田次郎人形@TRICK、ファサリナの三節棍@ガン×ソード、倭刀@るろうに剣心、USB収納済みアタッシュケース、大容量記憶ハードディスク、 バックアップデータ入りUSB、ライの遺書 [状態]額部に軽い裂傷(処置済み)、全身打撲 [思考・行動] 0:誰かと合流する。 [備考] ※バトルロワイアル第二会場へと飛ばされました。 ※首輪が解除されました。 ※ホームページ内の情報を一通り閲覧しました。 時系列順で読む Back 真・魔神転生if... Next 叶えたい願い-柊つかさ 投下順で読む Back 真・魔神転生if... Next 叶えたい願い-柊つかさ 170 ハカナキ者達の宴-Aurora Dream- Ⅲ 上田次郎 174 終幕――死せる英雄達の戦い
https://w.atwiki.jp/tarowa/pages/509.html
HELL ON EARTH(中編) ◆EboujAWlRA ◆ ◆ ◆ 「荷電粒子砲、光学兵器、回転式機関銃砲、マイクロ波場発生装置、そして巨大な艦体を覆うエネルギーバリアー。 さらに看板には幾つものガトリングガンが待ち構えている、か」 「そういうこった」 ハザマは宙へと浮かび上がった煉獄を睨みつけながら、湾岸部まで引き返したヴァンとクーガー、上田の話を聞く。 浮かび上がった、と言っても煉獄はそれほど宙高く空を舞い踊っているわけではない。 精々が高さ15メートル程度、ビルの四階ほどの高さだ。 とは言え、この高さが最大の浮遊距離と決まったわけではないが。 「無茶苦茶だ! 戦艦につぎ込む武装じゃない!」 「で、どうするんですかぁ? まあ、追いかけっこじゃ負けませんからじっくり考えてくださーい」 上田が叫び声を上げ、クーガーは車へと背をもたれながら揚々とした声を投げかける。 「少し借りるぞ」 ハザマはベレッタM92Fの引き金に指をかけ、躊躇いなく引き絞った。 ベレッタM92Fの銃口から一発の銃弾が煉獄へと向かって放たれる。 飛び出た弾丸は、しかし、煉獄へと到達する前にブレイズルミナスの生み出すエネルギーシールドによって煉獄に触れることすら叶わない。 「全面方位か」 輻射波動機構とブレイズルミナス、この二つの防御は強力だ。 どちらも乗り込むことはもちろん単純な物理攻撃を防ぐ鉄壁の盾だ。 しかし、この装甲とて万能魔法であるメギドならば通る。 メギドとはすなわちソドムとゴモラを滅ぼした神の炎、天罰の力だ。 どれだけ人が知恵を振り絞ろうと防ぐことは出来ない絶対の力。 故に、煉獄を破壊するすべは確かに存在する。 ただ、マイクロウェーブ装置や光学兵器、ハドロン砲が厄介だった。 「……っ」 ハザマは考える。 仮面ライダーナイトは空を飛べるが、先ほどのように簡単に侵入を許すわけがない。 空を飛ぶ方法も全くないわけではないが、その間の防御が手薄となる。 かと言ってただ眺めているだけではジリ貧だ。 先ほどのハドロン砲はシャドームーンによって防いだが、シャドームーンは手負いなのだ。 極大の損傷を受けているシャドームーンが倒れれば、煉獄の撃破もとより会場からの脱出すら不可能となってしまう。 「問題はない」 そんなハザマの思考を遮るように、シャドームーンは低い声で発する。 神の力を手に入れた魔人皇ですら、心が底冷えするような声だった。 「荷電粒子砲、光学兵器、あらゆる装甲……全て、この次期創世王の前では問題とならん」 そう言うと、シャドームーンは踵を返してバトルホッパーに跨る。 バッタを模したスーパーマシーンは王の騎乗に応えるようにして複眼型のライトを数度だけ点滅させる。 ハザマはシャドームーンの意図が読めず、困惑するしかなかった。 シャドームーンが満身創痍であることは間違いない。 仮面ライダー龍騎・正義武装との死斗に間を置かずに薔薇水晶との戦闘。 月の石の力を利用した修復の時間もなかったのだ。 シャドービームとて無制限に連発できるものではないはずだ。 「道を作れ」 困惑するハザマを無視するようにシャドービームを放つ。 ただし、煉獄へ向けてではなくその煉獄の下に広がる海水へと向けて、だ。 海水は衝撃を受けて大きく水柱をつくり上げた。 その瞬間、ハザマはシャドームーンの意図を理解した。 狂気の沙汰、だがシャドームーンの複眼はハザマを射抜いている。 躊躇は一瞬だった。 「マハブフダイン!」 海が凍りついていく。 ちょうど坂を作るようにして出来上がった氷の道。 その道を確認した後にシャドームーンはバトルホッパーを発進させた。 ちょうど、煉獄の船首を突き刺すような氷の道へと向けてバトルホッパーは走りだす。 「ま、待て! 確かに道……といえば道だが、あの空中戦艦には届かないぞ!」 上田は何度目かになる叫び声を上げる。 その言葉通り、氷の道は確かに天へと伸びるように続いているが煉獄の船首には届かない。 このままバトルホッパーで進んでも途中で海へと落ちるだけだ。 いや、まず氷の上をバトルホッパーを走れるのだろうか。 「……走れるのだろうな」 ハザマは舌打ちをしながらバトルホッパーに跨ったシャドームーンを眺める。 あのマシンはただのバイクではない。 やがて全宇宙を支配するとまで言われる創世王の騎馬となるバイクだ。 不可思議な力を用いてそのタイヤを変質させることも可能だろう。 その証拠に、シャドーチャージャーから溢れ出る緑光がバトルホッパーの両輪を包んでいく。 光りに包まれたバトルホッパーのタイヤは、普通ならば進めるはずのない氷の道をなんの問題もなく進んでいった。 「……クーガー、クルーザーを出せ! 上田はここに残っているんだ……少し危険だ。 それと、ヴァン!」 「あいよ」 ハザマは瞬時にこれからの戦略を組み立てる。 シャドームーンが走りだした以上、それに続くしかない。 自惚れか確信かは判断がつかないが、シャドームーンなりに何らかの思惑があっての行動だ。 「フラムを貸せ」 ならば、それに乗じるしかない。 幸いというべきか、シャドームーンのおおよその狙いは想像がついた。 ただ、その行動が本当に可能なのか――――ハザマには、はなはだ疑問ではあったが。 「ほれ」 「お前は機を見て空から煉獄に侵入しろ、経路は私とシャドームーンが作る……ただ、無理はしなくていい。 確信が持てるまでは上田を護衛してくれ」 フラムを受け取ると同時に、ハザマは最大最出力の氷結魔法で海面を凍らせる。 そして、クーガーのRGSクルーザーへと乗り込んだ。 クーガーのアルター能力で作られたRGSクルーザーは、クーガーの意思に応じてどこにでも扉や窓を作ることが出来る。 「クーガー、クルーザーを出せ!」 「了解いたしましたァァァ! さァァァ行くぞォォォォォォ!」 クルーザーが走りだした瞬間、煉獄の4銃身4mm回転式機関砲が火を噴く。 しかし、クーガーのRGSクルーザーは銃弾の雨を巧みに回避する。 それに調子を良くしたのか、クーガー自慢の舌が回り始めた。 速さの中にある瞬間こそ、この男は輝きを放ち始めるのだ。 「この世の理はすなわち速さだとは思いませんか!? 本来ならば通るたびに破壊されていく氷の道も俺の速さならば消滅してしまう前に走り続けることが出来る! そう、俺が破壊するのは氷ではなく必要とする時間なんですよカザマさぁぁぁぁん!」 「私はカザマではなくハザマだ……アギ」 ハザマはクーガーの話を聞きながら、RGSクルーザーの窓を開く。 今も変わらず4銃身4mm回転式機関砲がRGSクルーザーを襲うが、その銃弾が被弾することはない。 ハザマは窓からフラムをなるべく遠方へと投げつけ、海水へと着水する前にフラムにアギをぶつけて爆発を起こさせた。 そして、爆発によって水柱が生まれる。 「マハブフダイン!」 ハザマはフラムの爆発で生み出した水柱にマハブフダインを直撃させて急激な坂を作り上げた。 バトルホッパーの走る氷の坂と同じく煉獄へと向かう道だ。 クーガーの運転するモンスターマシンへと向かって煉獄の4銃身4mm回転式機関砲と輻射波動機構が放つ輻射波動砲弾が襲いかかる。 その光景をシャドームーンは眺めていた。 「……無意味なことを」 シャドームーンはハザマの意図を理解しながら、それを無意味だと切り捨てた。 煉獄は強大だ、おおよそ人の叡智の詰まった最大の戦艦。 ハドロン砲。 4銃身4mm回転式機関砲。 ユグドラシルドライブ。 GER流体制御システム。 輻射波動機構。 レーザー砲。 ブレイズルミナス。 水中魚雷。 フロートユニット。 全自動迎撃機能。 ――――全て、シャドームーン一人で事足りる相手なのだ。 「このサタンサーベルが方舟を切り裂く……!」 シャドームーンは左手にサタンサーベルを所持しているためにバトルホッパーのハンドルを握っていない。 しかし、王の愛馬として生み出されたバトルホッパーはキングストーン所持者の意のままに動く。 まかり間違っても王を振り落とす不敬を働くわけがないのだ。 バトルホッパーに跨ったシャドームーンの眼前にそびえるハドロン砲と向かい合う。 左手に持ったサタンサーベルを振り上げる。 「無駄だ……貴様の正体が単なる粒子の塊だというのならば、この世の覇者である世紀王の敵ではない」 ハドロン砲の巨大な砲口がシャドームーンの眼前で唸りを上げる。 巨大な質量の塊がストレイト・クーガーと比類するスピードで撃ち出されるその瞬間。 シャドームーンは自身の丹田に備えられたシャドーチャージャーへと、サタンサーベルを握った左手をかざす。 「シャドーフラッシュ!」 シャドーチャージャーからシャドームーンの姿を包み隠すほどの翠緑の光が発せられる。 翠緑で彩られた光の壁にハドロン砲が激突する。 光の壁はあくまで光だ、そこに物理的な存在を遮る障害は存在しない。 しかし、シャドーフラッシュはただの光でもない。 この世のどんな光とも似つかぬ王の光。 その光によって重力場が、磁場が、世界を構築する全ての数値が変化する。 シャドームーンの周囲一体に『異次元』が構築されたのだ。 「バカな……こんなことが……!」 上田が何度目にもなる呆然とした言葉を漏らす。 シャドーフラッシュを浴びて、ハドロン砲の軌道がぐにゃりと歪む。 地上から飛び立とうとする影の月から目をそらし、天に聳える真実の月へと逃げ去った。 「化け物め……」 RGSクルーザーの中からハザマが忌々しく呟く。 ハドロン砲は覇王の威光を前に、奴隷のごとくひれ伏した。 ハドロン砲が真なる月よりも、偽りの月を恐れた瞬間を確かにハザマは目にしたのだ。 「よし……クーガー、その道を昇るんだ」 ハザマの言葉とともに、クーガーは氷の坂へと向かってRGSクルーザーを走らせる。 そして、氷の坂へとたどり着いた瞬間、RGSクルーザーの船底が再構成される。 そこに生まれたものはタイヤだ。 ラディカルグッドスピードによってスーパーカーすら凌駕するモンスターマシンと化したRGSクルーザー。 その車体は氷の道をガリガリと削りながら疾走していく。 単なる車ではこの氷の坂をまともに走ることは出来ない。 しかし、アルター能力であるラディカル・グッドスピードによって生み出されたこのモンスターマシンは『普通』という概念から最も遠いマシンだ。 四つのタイヤは特殊な材質で構成されスパイクの仕込まれた四つのタイヤと車の底に備えつけられたブースターがブレーキングとコーナリング可能とさせる。 ラディカル・グッドスピードに再構成されたRGSクルーザーは氷の坂を駆け登る。 「カザマさぁん! 俺はね、こう思ってるんですよ! どいつもこいつも車を選ぶにあたって燃費や価格ってやつにばかり目が行って単純なスピードというものを蔑ろにしている、と! 確かに一般人が150kmも200kmも出す必要はないのだから仕方がないとも言えるでしょう! だがしかぁぁし! それでもスピードというものは出せれば出せるほどいいんですよ! なぜなら車は速く走るための道具だから、でぇぇぇぇぇす!」 「お、おい! クーガー、そこまで行かなくていい! メギドが当たる距離まで近づけばいいだけで……それと私はハザマだ!」 ある程度まで近寄れば後は海へとダイブすればいい。 このRGSクルーザーならば着水の衝撃をほぼ0に出来る。 しかし、行き過ぎた。 RGSクルーザーは、いや、ストレイト・クーガーは止まるという言葉を忘れてしまったかのように氷の坂を走り続ける。 「大は小を兼ねるのか!? 速さは質量に勝てないのか!? いやいやそんなことはない! 速さを一点に集中させてぶつかればどんな非常識な盾であろうと砕け散るゥゥゥゥッ! ハッハッハッ、ハァァァァァァ!!!!」 クーガーの言葉通りスピードは同時にパワーとなるが、今回の場合は別だ。 このスピードではブレイズルミナスを打ち破ることは出来ない。 障壁にぶつかったRGSクルーザーはその運動エネルギーの行き場を失い、自身の身体を崩壊させるだろう。 RGSクルーザーが氷の坂から飛び立ち、その巨大な機体が宙を舞う。 「……ッ! フロントを外せ、クーガー!」 「はいぃ!?」 ハザマの言葉にクーガーは間の抜けた声を漏らすが、しかし素早くフロントボディを再分解する。 フロントが見開きの車体となったRGSクルーザーとブレイズルミナスのエネルギーシールドが激突しようとする。 その瞬間を見計らったように、ハザマはベレッタM92Fの引き金を絞った。 銃口から飛び出した銃弾が煉獄へと到達する直前でブレイズルミナスが阻む。 そのエネルギーで作られた壁の姿を視認すると、ハザマは手を伸ばす。 魔人皇ハザマイデオの乗るRGSクルーザーの背後に時の神の姿が映し出された。 白い法衣と同色の王冠、そしてその顔色はすべてを飲み込むような漆黒の皮膚。 ハザマイデオが取り込んで生まれた、この姿こそが真の『魔神皇』の姿なのだ。 時の神は天を仰ぐように空を眺め、両手を翳した神から力の波が放流される。 神ならざる身でありながらも神の力を手に入れたハザマならば扱える天の炎。 ブレイズルミナスのエネルギーシールドを歪めるように強大な力の塊が渦巻き始める。 超常の存在である悪魔ですらも力を理解できる者が限られる神の御業。 光すらも含む、『万』物が『能』うことのできない力。 すなわち『万能』の力。 「メ」 エネルギーの集合体であるブレイズルミナスのシールドもまた万物のうちの一。 「ギ」 ハザマの身体から放流される力の集合体、それは何物であろうと防ぐことも耐えることも出来ない真なる神の力だ。 「ド」 『そこに存在する全て』を砕く力が空間を捻じ曲げていく。 「ラ」 故に、ありとあらゆる衝撃を拒絶するはずの煉獄の壁は。 「――――オン!」 断罪の光の前に容易く打ち消された。 「……ッ」 しかし、ハザマは力が身体から抜け出す虚脱感に膝を折る。 ラプラスの魔という魔物を取り込んだ主催から科せられた枷は神の力を持ったハザマを蝕んでいる。 その状態で最大の魔法を放てば、当たり前のように然るべき反動を受ける。 とは言え、その成果は絶大だ。 煉獄を覆っていたブレイズルミナスのエネルギーシールドの半分が砕け散っていた。 RGSクルーザーがその穴へと飛び込んでいく。 「ラディカル・グッドスピィード脚部限定ィ!」 ブレイズルミナスのシールドを打ち破った事実と、ハザマの異変を理解したクーガーの行動は素早かった。 クーガーはラディカル・グッドスピード脚部限定を発動させ、フロントを足場にして大きく跳躍して煉獄へと飛び移る。 その際に疲労の激しいハザマの身体を抱え込むことも忘れない。 そして、RGSクルーザーは船体から離れたクーガーとハザマを尻目に煉獄へと突き進む。 RGSクルーザー自身が弓矢となり、煉獄と激突。 衝撃に耐え切れずにエンジンが崩壊し、燃料と引火して巨大な爆炎を巻き上げた。 「ンゥゥゥ……ドラマティーック……エスセティーック……ファンタスティーック、ラーンディーングー……!」 ラディカル・グッドスピードの力によって甲板上へとたどり着いたクーガーは肩で息をするハザマをゆっくりと地面へと座り込ませようとする。 しかし、無数の銃口がクーガーたちへと向けて口を開けている姿に気づき、直ぐ様にハザマを抱え直す。 止まったクーガーへと向かって回転式機関砲が火を噴く。 龍が放つ火の息吹じみた周囲に火薬の匂いが立ち込める。 「おぉっと……激しいお出迎えじゃねえか」 だが、そんな速さではストレイト・クーガーを捕らえることは出来ない。 ストレイト・クーガーは一つ一つ、その装甲が施された脚部で回転式機関砲を破壊していく。 だが、一つの回転式機関砲を破壊した瞬間に生まれる隙を残った複数の回転式機関砲は逃さない。 「テトラカーン……!」 しかし、その隙はクーガーが一人だけだった場合に生まれる隙だ。 魔人皇ハザマイデオが反射魔法を唱えることで、逆に攻撃の機会へと変化する。 ストレイト・クーガーとハザマイデオが着実に煉獄の甲板を破壊していく。 そんな中、船首の方角でブレイズルミナスに罅が入り、魔王の声が響き渡る。 「容易い……所詮、この程度か!」 時はほんの少しだけ遡る。 シャドームーンはハザマの放ったメギドラオンを目視すると、バトルホッパーの鞍に立ち上がる。 氷の坂を駆け登るバトルホッパーは、しかしそれでもシャドームーンを振り落とすことはない。 やがて、その坂が途絶えようとしている。 しかし、バトルホッパーはスピードを落とそうとはしない。 そのまま断崖への道を駆け出し、断崖の数メートル前までたどり着いた瞬間だった。 閃光のような素早さでシャドームーンはバトルホッパーの鞍を蹴りつけて天空へと向かった飛び出す。 そして、バトルホッパーはシャドームーンのジャンプの衝撃で氷の坂に後輪をえぐり込ませ、強引にストップをかける。 氷の道が終わる数十センチ手前で止まったバトルホッパーはくるりと踵を返し、坂を下っていく。 一方でシャドームーンは宙を舞う。 無数の星と巨大な月が照りつける夜空の中、その全ての光をかき消すようにシャドーチャージャーから光が放たれる。 シャドーチャージャーから放たれた翠緑の光がボロボロのシャドームーンの装甲に纏い始めた。 「シャドーキック!!」 キングストーンの力がそのまま蹴り足へと伝わっていく。 ブレイズルミナスの障壁とシャドームーンの両足が激突し、周囲に火花が走る。 しかし、損傷したシャドーチャージャーから力を引き出し過ぎたためか。 シャドームーンの放ったシャドーキックは、普段のシャドーキックを大きく下回る威力だった。 シャドーキックはブレイズルミナスを破壊できず、シャドームーンは煉獄甲板に乗り込むことなく再び宙に舞うこととなった。 シャドーキックとブレイズルミナスの対決はブレイズルミナスに軍配が上がった。 ――――かに見えた。 「バトルホッパー!」 シャドームーンは宙を舞いながら大きく叫ぶ。 王者の輝石、キングストーンが埋め込まれたシャドーチャージャーが月夜のもとに妖しく光る。 マハブフダインにより氷の道と化した海をバトルホッパーが再び駆け出す。 今度は途中で止まることなく、断崖目指して突き進み大きく飛び出した。 月を背にしてシャドームーンが空を舞う。 そして、シャドームーンはバトルホッパーの回転する前輪へと脚を掛ける。 ぐっと膝を大きく折ると、シルバーガードに隠された強化筋肉・フィルブローンが膨れ上がり始める。 シャドームーンはその膨れ上がった筋肉を爆発させ、バトルホッパーを大きく蹴り返す。 バトルホッパーは乱暴に押し戻されて氷の上へとバウンドするように着地し、そのまま氷の坂を滑り落ちていく。 そんなバトルホッパーには目もくれず、シャドームーンは月の光を浴びながらシャドーチャージャーから再び光を放つ。 「シャドーキック!」 シャドー反転キック。 その勢いのまま、再びブレイズルミナスのシールドへとシャドーキックを放った。 キングストーンの力だけでは足りなかった威力がバトルホッパーの推進力で補うのだ。 ブレイズルミナスのエネルギーシールドに罅が入る。 その罅割れをシャドームーンが認識した瞬間、シャドーチャージャーから放たれる光が増し始める。 シャドームーンが翠緑の光りに包まれ、シャドーキックの破壊力が増していく。 光が増すごとにブレイズルミナスが悲鳴を上げる。 ブレイズルミナスの表面がパズルピースの集合体のようにひび割れていき、ついにはその鉄壁の壁が崩れ落ちた。 「所詮、人の盾……相手になどならん!」 シャドームーンはそのまま煉獄の甲板へと降り立った。 そして、降り立つと同時に360度全方面に向かってシャドービームを放つ。 現れる回転式機関砲を破壊する。 だが、撃ち漏らした回転式機関砲がひとつだけ存在した。 ちょうどシャドームーンの背後に現れた回転式機関砲だ。 ―― FINAL VENT ―― シャドームーンに続くようにヴァンが空中から煉獄へと潜入する。 仮面ライダーナイトのファイナルベント、飛翔斬を用いた大胆な潜入方法だ。 ファイナルベントのカードによって身につけたマントが身体に巻き付き、ヴァン自体が一本の槍へと変化する。 そして、煉獄へと向かってその槍を突き刺した。 この攻撃こそが仮面ライダーナイトの必殺技、飛翔斬だ。 「……」 「余計な真似を……恩でも売ったつもりか?」 「うるせえ」 ヴァンは明確な敵意をシャドームーンに向けつつも、しかし、煉獄の甲板を歩きまわる。 シャドームーンもヴァンの敵意を確かに認識していたが、無視するように突き進む。 煉獄の内部が四人の戦士によって破壊されていく。 「……」 ヴァンは月光を照り返すシャドームーンの鎧を眺めながら、手の中に残ったエアドロップを握りしめた。 エアロドップの感触がペリドットの髪をした女の顔を連想させる。 なぜ連想してしまうのかはヴァン自身はわかっていない、無意識のものだった。 ただ、大事なものは連想されるビジョンだ。 その女――C.C.の顔がゆっくりと血に染まっていく。 やがて、C.C.の顔は別の女の顔へと変わっていく。 雪代巴の顔だった。 この女もまた血に染まっている。 そして、ヴァンにトドメを刺すように、雪代巴がエレナへと変わる。 当然のように白いウェディングドレスが血に染まっていた。 C.C.、雪代巴、エレナ。 三人の女が血の海に沈んでいる。 いや、三人だけではない。 そこにはやはり血に染まった雪代縁と――――南光太郎の姿もあった。 そこに立つのは、やはり血に染まったヴァンだけだ。 血に染まっても、ヴァンはまだ生きていた。 「……ったく」 ヴァンのシャドームーンへの消えない敵意は、南光太郎への哀れみも関係しているのだろうか。 それはヴァン自身すら分かっていない。 彼の単純な精神性とは裏腹に、現在の状況は複雑すぎた。 姉の死を忘れられなかった雪代縁の記憶、伸ばした手が親友へと届かなかった南光太郎の過去、笑みを浮かべて死んでいったC.C.。 光景は把握できても、その心情を理解することはできなかった。 ただ、はっきりしていることは一つ。 南光太郎の届かなかった手が、血に染まった花嫁へと伸ばした花婿――ヴァン自身の手を連想させたのは事実だ。 秋月信彦という青年を奪ったシャドームーンという魔王を、どうしても許せなかったのかもしれない。 いずれにせよ、いつかは決着を付けなければいけない。 それが今でなくても、いつかは必ず。 「ヴァン、お前も来たのか!」 「じゃあ、上田先生は地上に一人ってことか……さっさと終わらせますかね」 そんなヴァンへとハザマとクーガーが駆け寄る。 空中を浮かぶ煉獄の甲板に乗り込んだ四人。 その四人の中でシャドームーンだけが一人、会話に加わらずに破壊行動を続けていた。 「しかし、ド派手な真似ですねぇ」 シャドームーンがやたらめったらに煉獄の甲板へとシャドービームを放っていく。 内側からの攻撃では輻射波動機構によって無効化することもできない。 煉獄の操縦室を、機関室を、全てを破壊していく。 ヴァンやクーガー、ハザマが居ることも構わず、いや、自分自身の安全すら無視するかのような破壊行動だった。 人間の作り上げた方舟が王である自身の頭上を跨ぐ。 その事実に対する怒りの感情もあるのだろう。 破壊行動には一片の悔いも見受けることが出来なかった。 「くっ……脱出するぞ! ヴァン!」 ハザマはシャドームーンの容赦の無い攻撃に、唯一空を飛べるヴァンへと駆け寄る。 このままではシャドームーンのシャドービームへと被弾してしまう。 シャドームーン自身に害意はないというのにシャドームーンの攻撃を受けてしまう、これほど馬鹿らしいことはない。 「へいよ」 ヴァンはシャドームーンを尻目にダークウイングが変形したマントを広げて天高く舞い上がる。 その際、脇に抱えるようにしてハザマとクーガーを抱きかかえる事も忘れない。 煉獄からの追撃はなかった。 船内ではシャドームーンのシャドービームが内側から破壊していた。 「落下しながらでも壊してやがる……」 やがて、シャドームーンがフロート機能も破壊する。 大地の持つ強大な力である重力を無視して宙を泳いでいた煉獄が、大地へと引き摺られる。 ゆっくりと、空気の塊を押し出すようにして落下する煉獄。 機関室だろうか、船腹部から凄まじい爆発音が響き渡った。 爆発によってバランスを崩した煉獄は船尾を下にして落下する。 「ッ!」 その中で、船首から銀燭の光が閃いた。 光学兵器かとヴァンは身構えるが、その正体は光も捻じ曲げる王の姿。 隻腕のシャドームーンが煉獄から飛びだった姿だったのだ。 トドメの一撃とばかりにシャドービームが一撃、煉獄へと放たれた。 そして、王の帰還を待ちわびるようにバトルホッパーが氷の坂を駆け上る。 坂の頂上まで登りつめたバトルホッパーの鞍へとシャドームーンが着地。 これで全員が煉獄から離脱した結果となる。 「……」 ハザマはヴァンの腕の中で落ちる煉獄の姿を眺めていた。 煉獄が、沈んでいく。 主催者が明確にハザマたちバトルロワイアルの参加者に牙を向いた、その象徴である煉獄が沈んでいっているのだ。 「時間だな」 ヴァンはハザマとクーガーを乱暴に降ろすと、仮面ライダーナイトへの変身を解除する。 黒いバトルスーツは霧状に霧散していく。 ファイナルベントを使用したことによって、これで向こう二時間は変身が不能となる。 しかし、戦力がダウンした要因はヴァンのナイトへの二時間の変身不能だけではない。 シャドームーンは相変わらずの猛威を振るったが、破損したシャドーチャージャーで無理矢理にキングストーンの力を引き出せば当然反動が生まれる。 ただでさえ仮面ライダー龍騎・正義武装との死闘で右腕を失い、シルバーガードは本来のそれとはかけ離れた穴あきの鎧となったのだ。 シャドームーンも着実に限界を迎えようとしている。 同時に、ハザマもまた制限によってその力を縛られている。 そこから無理矢理に魔法を絞り続けることは危険だ。 煉獄をなんなく落としたように見えてその実は非情に綱渡りの行動だった。 「ここからだな」 「あん?」 「ここから、本当の戦いが始まる」 ヴァンによって地面に降ろされてから、ハザマは小さくつぶやいた。 それでも、陥落させた煉獄は狼煙となった。 この会場に居るハザマたち八人は、主催側が用意していた道筋とはいえ、バトルロワイアルを放棄したことを明確に証明したのだ。 この瞬間、ハザマ達の戦いの舞台は六十五人の殺し合いという惨劇から反逆の革命へと姿を変える。 その最初の戦闘はまずハザマたちに軍配が上がった。 首輪を外す上で必要となる研究所を守りきったのだから。 「で、どうするんですか?」 「そうだな、追撃の可能性を考えるとここから離れることは……待て、上田はどこだ?」 上田がハザマ達の姿を確認したら喜び勇んで出てくるだろうと考えていたハザマは、未だに姿を見せない上田に怪訝に眉をひそめると同時に悪寒が背中を走る。 恵まれた巨体を縮こませて隠れているだけならば良い。 しかし、ハザマ、ヴァン、シャドームーン、クーガーたちが離れている隙に上田を殺されていたのだとすれば不味い。 「くそっ!」 ハザマは一も二もなく駆け出す。 ここで死人が出たとすれば士気に関わるのは当然として、ハザマ自身がそれが許せなかった。 手には今も竜宮レナの重みが残っている。 生命が失う姿を確かに覚えている。 「ン、アイツは……」 その中でヴァンが疲労に塗れた声で呟く。 多くの戦闘と隻眼となったことで不自由で不慣れな視界により大きな疲労がヴァンを襲っている。 ヴァンはそんな状態でも獣じみた五感により一つの影を目ざとく発見した。 その影は煉獄の内部に存在していた巫女服の少女だ。 「……悪魔、か?」 ハザマはその少女から悪魔と同じ気配を感じた、髪飾りにも見える角はアクセサリー等ではなく確かな角だ。 この角は皮膚が硬質化して生まれた、少女の身体の一部分だ。 そして、妖気とも呼ぶべき奇妙な威圧感が少女から溢れ出ている。 『……』 少女の視線からは敵意は感じない。 だがしかし、悪魔とは人智を逸した存在である。 楽しみながら人を殺せば、邪鬼のない笑顔で人を騙す存在だ。 「ならば、アギラ――――」 そうなると、先手必勝。 この場に悪魔らしき存在が居るとすれば、V.V.の手先である可能性は高い。 ハザマが単体中級火炎魔法であるアギラオを威嚇射撃のように放とうとしたその瞬間だった。 『竜宮レナ』 「ッ!?」 少女の口から、一人の少女の名前が漏れる。 ハザマは動揺して動きを止める。 神の力を持ちつつも人の心のままであるハザマイデオにとって、その名前は心を揺さぶるには十分すぎる言葉だった。 『……助けて、レナの友達』 そのハザマを眺めながら少女は言葉を続けた。 敵意はない、ハザマはそう確信する。 少女の目はハザマと同じだ。 ハザマと同じ、人間の感情を持った悲しい目だ。 『貴方と同じレナの友達を、梨花を助けてください』 「待て、お前はいったい……!」 ハザマは少女を呼び止めるが、少女は水晶の中へと消えていく。 薔薇水晶の能力である世界を渡る力だ。 少女が何者なのか、それは今のハザマでは理解できない。 しかし、竜宮レナと関わりのある人物の可能性は高い。 囚われた、あるいは利用されている人物。 そう考えるのが妥当だろう。 「Hey! Hey you!」 そんな中で野太い声が響き渡る。 先ほどの少女のか細い声の記憶すらも上書きするような、無駄に精気の溢れた声だった。 「ユーたち! ひどいじゃないか、この私を置いて行くなんて! その上、銃も持っていく! この私でなく一般ピーポーがこんな状況に置かれたら恐怖のあまり失神していたところだぞ!」 「……上田か。銃ならばもう一つあっただろうが」 「上田『か』!? 上田『か』と言ったのか!? さすがの防弾ガラスじみた強靭な私のハートでもちょっと挫けてしまうぞ!」 「いやぁ、上田先生。ご無事で何よりです」 「君だけだよクーガーくん……やはり文化人を自称するだけのことはある」 その声の先には巨体を揺るがしながら駆け寄る上田の姿があった。 ハザマはどこかで安心しながらも、気の抜けたような気持ちになった。 そのため、素っ気ない返事となったハザマの言葉に大げさに叫び声を上げた上田に対してクーガーが対応を引き取る。 クーガーの言葉に気を良くした上田はクーガーとの会話に熱中する。 巨大戦艦・煉獄を落としたという高揚感から感情が昂ぶっているのだろう。 「梨花……レナの、友達……」 その横でハザマは確かめるように小さく呟く。 ハザマの心に謎が生まれたが、同時に決意も生まれた。 レナの友人と会いたい。 そこから何かが生まれるかもしれないのだから。 完全に、心を人へと戻すための大事なものを。 「戻ったぞ」 「……シャドームーンか」 シャドームーンがゆっくりと歩み寄ってくる。 ボロボロの肉体と色の鈍くなったシャドーチャージャーは全盛のシャドームーンとは程遠いが、しかし、その威圧感は消えない。 先ほどの煉獄はシャドームーンを無くしての打倒は難しかったが、同時にシャドームーンこそがハザマたちの最大の障壁であることを思い知らされた。 「よぉ」 「なんだ」 「別に用ってわけじゃねえよ」 そのシャドームーンへとヴァンが簡単な声をかける。 シャドームーンはヴァンの言葉を無視してドサリと勢い良く座り込む。 確かにシャドームーンの身体にも大きな反動が生まれていたのだ。 「……」 「先走るなよ、ヴァン」 今なら殺せるんじゃないのか。 そんなヴァンの考えを見ぬいたようにハザマはストップをかける。 それはもちろんシャドームーンの力を理解しているための静止ではある。 いくら満身創痍とは言え、シャドームーンとまともにぶつかればただでは済まない。 下手をすれば返り討ちをあって全滅の恐れすらある。 「今はV.V.を倒す。それが優先事項だ」 「わかってるっての……」 しかし、何よりもこの殺し合いの会場から抜け出すためにもシャドームーンは必要不可欠な人材だ。 ここでシャドームーンが剣を振るっても、ハザマは簡単にシャドームーンを殺すことが出来ないのだ。 シャドームーンを失うことは絶対にできないのだ。 「で、もう一度聞きますが、これからどうします?」 「……今考えている」 クーガーの言葉にハザマは思考を巡らせる。 脱出のことだけを考えたならばこの研究所に留まるべきだ。 いつ研究所を破壊しようと追撃が来るかわからない。 何よりもハザマもシャドームーンもヴァンも、そして表立って態度に出さないが、クーガーも疲労が溜まりきっている。 先に研究所の中で首輪を外してジェレミアと北岡、つかさを待つ。 ベストではないかもしれないがベターの選択ではあるはずだ。 しかし、ハザマたちが助けに向かわなかったため、ジェレミアたちが生命を落とすという自体も当然考えられる。 そして、ランスロットは強力な機体だ。 その可能性は当然ある。 研究所で待つか、研究所で首輪を解除してから向かうか、特定の人物だけがジェレミアの元に向かうか、全員で向かうか。 選択肢ならば多く存在する。 「私たちは――――」 ハザマが出した答え――――それは果たしていったい。 【二日目/早朝/F-10 沿岸部】 【狭間偉出夫@真・女神転生if...】 [装備]:斬鉄剣@ルパン三世、ベレッタM92F(7/15)@バトルロワイアル(小説) [所持品]:支給品一式×2、インスタントカメラ(数枚消費)@現実、真紅の下半身@ローゼンメイデン、USB型データカード@現実、ノートパソコン@現実、 鉈@ひぐらしのなく頃に、琥珀湯×2 [状態]:人間形態、疲労(大)、魔力消費(大) [思考・行動] 0:殺し合いから他の者達と一緒に脱出する。 1:これから―――― 2:シャドームーンとの契約を遵守する。 3:翠星石を保護する。 [備考] ※参加時期はレイコ編ラストバトル中。 ※『多ジャンルバトルロワイアル』のホームページを閲覧しました。 ※『多ジャンルバトルロワイアル』のホームページのユーザ名はtakano、パスワードは123です。 またこれらを入手したことにより、以下の情報を手に入れました。 全参加者の詳細プロフィール 全参加者のこれまでの動向。 現時点での死者の一覧。 各参加者の世界観区分。 nのフィールドの詳細及び危険性。 「彼」が使用したギアスの一覧。 ※目的の欄を閲覧することはできませんでした。 【ストレイト・クーガー@スクライド】 [装備]:車 [所持品]:基本支給品一式、昇天石×1@真・女神転生if…、リフュールポット×1 [状態]:身体中に鈍い痛み、疲労(大) [思考・行動] 0:生きる。 1:翠星石を迎えに行く。 ※総合病院にて情報交換をしました。 ※ギアスとコードについて情報を得ました。 ※真司、C.C.らと情報交換をしました。 ※田村玲子が同化して傷を塞ぎました。アルターについては応急的な処置なので寿命が延びる事はありません。 それ以外の影響があるか否かは後続の書き手氏にお任せします。 ※君島の車@スクライドとミニクーパー@ルパン三世はクーガーのアルターで同化しました。 【ヴァン@ガン×ソード】 [装備]:薄刃乃太刀@るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-(先端部欠損)、ヴァンの蛮刀@ガン×ソード [所持品]:支給品一式、ナイトのデッキ@仮面ライダー龍騎、サバイブ(疾風)@仮面ライダー龍騎、昇天石×1@真・女神転生if…、 エアドロップ×1@ヴィオラートのアトリエ、調味料一式@ガン×ソード [状態]:右目欠損、疲労(大) [思考・行動] 0:カギ爪の男に復讐を果たすためさっさと脱出する。生き残る。 1:V.V.を倒した後シャドームーンを殺す。 [備考] ※まだ竜宮レナの名前を覚えていません。 ※C.C.の名前を覚えました。 ※ファイナルベントを使用したため、二時間変身不能です。 【シャドームーン@仮面ライダーBLACK(実写)】 [装備] サタンサーベル@仮面ライダーBLACK、バトルホッパー@仮面ライダーBLACK [支給品] 支給品一式、不明支給品0~2(確認済み) [状態] 疲労(極大)、ダメージ(極大)、全身に負傷、全身に火傷、右腕欠損、シャドーチャージャーに負傷 [思考・行動] 0:創世王を殺す。 1:創世王を殺した後、他の参加者を皆殺しにする。 2:狭間との契約は守る。 3:キングストーン(太陽の石)を回収する。 【備考】 ※本編50話途中からの参戦です。 ※殺し合いの主催者の裏に、創世王が居ると考えています。 ※会場の端には空間の歪みがあると考えています。 ※空間に干渉する能力が増大しました。 ※nのフィールドの入り口を開ける能力を得ました。 ※回復が始まっていません。回復するかどうかは後続の書き手に任せます。 ※狭間偉出夫とシャドームーンは契約を交わしました。内容は以下の通りです。 シャドームーンは主催者を倒すまで他の参加者を殺害しない。(但し正当防衛の場合は例外とする) 狭間はシャドームーンの首輪を解除する。 狭間はシャドームーンが首輪を解除するまで護衛する。 シャドームーンは首輪を解除できれば他の参加者と協力して主催者と戦う。(シャドームーンは会場脱出や主催者の拠点へ侵攻する際は他の参加者と足並みを揃える) 主催者(の黒幕)の殺害はシャドームーンに一任する。 主催者を倒した後はシャドームーンと他に生き残った全ての参加者で決着を付ける。 主催者を倒すまでにシャドームーンが誰かに殺害された場合、狭間は必ずその報復を行う。 【上田次郎@TRICK(実写)】 [装備]ニンテンドーDS型探知機 [支給品]支給品一式×4(水を一本紛失)、富竹のポラロイド@ひぐらしのなく頃に、デスノート(偽物)@DEATH NOTE、予備マガジン3本(45発)、 上田次郎人形@TRICK、雛見沢症候群治療薬C120@ひぐらしのなく頃に、情報が記されたメモ、浅倉のデイパックから散乱した確認済み支給品(0~2)、 ファサリナの三節棍@ガン×ソード、倭刀@るろうに剣心、レイ・ラングレンの銃@ガン×ソード [状態]額部に軽い裂傷(処置済み)、全身打撲 [思考・行動] 0:ヴァン達に協力する。 ※水銀燈、真司、C.C.、縁の遺体がF-8民家に安置されました。 ※水銀燈、L、真司、C.C.のデイパックが車内に置かれています。 ※水銀燈のデイパック 支給品一式×10(食料以外)、しんせい(煙草)@ルパン三世、手錠@相棒、双眼鏡@現実、首輪×3(咲世子、劉鳳、剣心)、 着替え各種(現地調達)、シェリスのHOLY隊員制服@スクライド、農作業用の鎌@バトルロワイアル、前原圭一のメモ@ひぐらしのなく頃に、 カツラ@TRICK、カードキー、知り合い順名簿、剣心の不明支給品(0~1)、ロロの不明支給品(0~1)、 三村信史特性爆弾セット(滑車、タコ糸、ガムテープ、ゴミ袋、ボイスコンバーター、ロープ三百メートル)@バトルロワイアル ※Lのデイパック 支給品一式×4(水と食事を一つずつ消費)、ニンテンドーDS型詳細名簿、アズュール@灼眼のシャナ、角砂糖@デスノート、 情報が記されたメモ、首輪(魅音)、シアン化カリウム@バトルロワイアル、イングラムM10(0/32)@バトルロワイアル、おはぎ×3@ひぐらしのなく頃に、 女神の剣@ヴィオラートのアトリエ、DS系アイテムの拡張パーツ(GBA)、才人の不明支給品(0~1)、ゼロの剣@コードギアス、 ※真司のデイパック 真司の確認済み支給品(0~2) 、劉鳳の不明支給品(0~2)、発信機の受信機@DEATH NOTE、カードキー、神崎優衣の絵@仮面ライダー龍騎 ※C.C.のデイパック 支給品一式×4、ゼロの仮面@コードギアス、ピザ@コードギアス、カギ爪@ガン×ソード、レイ・ラングレンの銃の予備弾倉(60/60)@ガン×ソード、 白梅香@るろうに剣心、確認済み支給品(0~1)、S&W M10の弾薬(17/24)@バトル・ロワイアル ※浅倉のデイパックから散乱した確認済み支給品のうちの昇天石×5@真・女神転生if…は、北岡・つかさ・ジェレミア・ヴァン・クーガーで配分しました。 時系列順で読む Back HELL ON EARTH(前編) Next HELL ON EARTH(後編) 投下順で読む Back HELL ON EARTH(前編) Next HELL ON EARTH(後編) 165 HELL ON EARTH(前編) 上田次郎 168 メギド――断罪の炎――(前編) ヴァン ストレイト・クーガー 狭間偉出夫 シャドームーン GAME START 羽入 165 HELL ON EARTH(後編)
https://w.atwiki.jp/tarowa/pages/155.html
その他の支給品 ニンテンドーDS型詳細名簿 Lに支給 名前通り見た目はニンテンドーDS型だが、その中身は参加者の詳細名簿。 現在の情報量は少なく、名前(名簿と一緒)、年齢、性別、職業(表向きの)だけ。 しかしカセットやカードを差し込めば、情報量は増えると思われる。 ニンテンドーDS型探知機 狭間偉出夫に支給 見た目は【ニンテンドーDS型詳細名簿】と同じだが、その中身は参加者の居場所を探知できる探知機。 一度に見れる情報量は少なく、指定した相手が現在居るエリアが分かるだけ。 しかし、別のカセットやカードがもしもあり、それを差し込めば情報量は増えると思われる。 カードキー ロロ・ランペルージが警察署内で発見 プラスチックでできたカード、用途は一切不明。 知り合い順名簿 ロロ・ランペルージに配布された名簿で、他の参加者に配布された名簿とは順番が違う。 何故ロロにこの名簿が配布されたかは不明。 レシピ『錬金術メモ』(多ジャンルバトルロワイアルオリジナル) 『力(ちから)』にて、つかさがアイゼルに錬金術を教わった際に、つかさが取ったメモのこと。 リフュールポット、琥珀湯、フラムの作り方と、錬金術の基本的な概念が書かれている。
https://w.atwiki.jp/fullgenre/pages/173.html
[名前]シャドームーン [出展]仮面ライダーBLACK [声優]寺杣昌紀 [性別]男 [年齢] 19 [一人称]私 [二人称]呼び捨て、お前 [三人称]奴 『仮面ライダーBLACK』35話から登場。 ゴルゴムのメンバーである秋月総一郎教授の息子・信彦が改造された、ゴルゴムのもう一人の世紀王。 BLACK最強の敵としてブラックサンこと南光太郎の前に立ちはだかる、キングストーン「月の石」を体内に持つ銀色の戦士 もともとは光太郎と同様の手術を行われた同種の改造人間となるはずであったが、仮面ライダーBLACKことブラックサンの脱出の際に負傷し、再生のために強化手術を施される。 再生後は秋月信彦であった記憶を消すかのように、その力をBLACKを倒すために使う。 創世王がシャドームーンの変身機能を操作しており、仮面ライダーBLACKの様に変身解除が出来ず死ぬまで信彦の姿に戻る事は不可能である。 [能力] 身長197・4cm、体重90kg、ジャンプ力は40m、水中での活動時間は60分。 BLACKの強化皮膚・リプラスフォーム以上の硬度を誇る強化皮膚を持ち、両肘の強化装具エルボートリガー、両足の強化装具レッグトリガーはパンチやキックの効果を上げる働きがあり、相手を切り裂く武器としても使用可能である(トリガー自体も超振動する為、触れるだけで岩石をも砕くことが可能)。 マイティアイは、BLACKのマルチアイの能力に加え、透視能力を備えている。また、人間の精神や天候を操る能力も有する。 その戦闘力はBLACKと同等、或いはそれ以上である。 ビルゲニアから奪った、世紀王専用の武器であるサタンサーベルを扱う。 主な必殺技 シャドーパンチ BLACKのライダーパンチと同等の威力を誇る技。 シャドーキック BLACKのライダーキックと同等の威力を誇る技。 シャドーフラッシュ BLACKのキングストーンフラッシュに相当する技。 シャドービーム ベルトシャドーチャージャー内部に埋め込まれているキングストーンのエネルギーを利用して、両手から破壊光線を発射する技。 [性格] 性格は冷静かつ非情。 脳改造まで施されているため、自分が信彦だったという記憶はあるもののその意識はない。 ただし妹と恋人への愛情だけは若干残っている。 以下、多ジャンルバトルロワイアルにおけるネタバレを含む + 開示する シャドームーンの本ロワにおける動向 初登場話 009 月の光に映る影 登場話数 5 スタンス マーダー 死亡話 キャラとの関係 キャラ名 状態 呼び方 二人称 関係・認識 初遭遇話 南光太郎 敵対 ブラックサン 貴様 宿敵 未遭遇 銭形警部 敵対 殺害する 009 月の光に映る影 上田次郎 敵対 F-5公園にて戦闘 065 目を開けながら見たい夢がある 由詑かなみ 敵対 殺意を抱く 065 目を開けながら見たい夢がある ミハエル・ギャレット 敵対 F-5公園にて戦闘 065 目を開けながら見たい夢がある 東條悟 敵対 F-5公園にて戦闘 065 目を開けながら見たい夢がある 亀山薫 敵対 人間 貴様 殺害する。敵に値する男 070 Blood bath 稲田瑞穂 敵対 目視のみ 070 Blood bath 踏破地域 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 A ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ B ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ C ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ D ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ E ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ F ■ ■ □ ■ □ □ □ ■ ■ ■ G ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ H ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ I ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ J ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ F-7図書館→F-6東部→F-5公園→F-3道